ツクツクボウシの鳴き声!最後に変わるのはなぜ?

だんだんと涼しくなってきましたね。

まだ、残暑もすこし残る、毎日ですけど……

アブラゼミなどの鳴き声も、あまり聞かれなくなり、だんだんと、ツクツクボウシの鳴き声が、目立つようになってきました。

夕方、近くの公園を歩いていたら、ツクツクホウシの鳴き声、が聞こえてきたんです。その周辺一帯に、ツクツクボウシの声が響き渡っていました。

リズミカルで、特徴的な音声に、耳を傾けながら、居心地のいい時間を、過ごすことができちゃいました。

ツクツクボウシって、ほんと、独特の鳴き方をしていて、おもわず、聞き惚れちゃいますよね。

鳴いているのを見つけたとして、時間的に余裕があるのなら、ずっとあきずに、聞いていられる気がします。

セミの中でも、一風かわった鳴き声をしていて、とても特徴的で、魅力的な声ですよね。

なので、その魅力的な、ツクツクボウシの鳴き声や、特有の特徴などについて、伝えていこうとおもいますので、ぜひ、一緒に見ていってくださいね♪

ツクツクボウシの鳴き声とは?

ツクツクホウシの鳴き声って、実は、3部構成で、成り立ってるんですよ。

具体的に文字でいうと、

  • イントロ部分
  • メロディ部分
  • サビ(エンディング)

の構成になっています。

説明していきますね。

イントロ部分

まずは、鳴きはじめの部分です。

前奏というか、ウォーミングアップをしているようです。

ジワジワジワジワ…
ジワジワジワジワ…

オーーーーーーーシッ!
ツクツクツクツクツクツクツクツク
ツクツクオーシッ!
ツクツクオーシッ!

そして、ため込んだ勢いを、ぱっと、はきだします。

そこから一気に盛り上がっていきます

メロディ部分

ツクツクオーシッ!
ツクツクオーシッ!
ツクツクオーシッ!
……

14、15回ほど繰り返しながら、徐々に、テンポを上げていきます。

だんだんと盛り上がって、調子もあげていき、さらにアップテンポになっていきます。

サビ(エンディング)

ツクツクオーシッ!
ツクツクオーシッ!
ツクツクフィーーヨオーー!
ツクツクフィーーヨオーー!
ツクツクフィーーヨオーー!
……

数回繰り返します。

ツクフィーーヨオーー!
ツクフィーーヨオーー!
ツクフィーーヨオーー

尻上がりの発音で、2、3回繰り返します。

ジーーーーーーーー…

という声で、鳴き終わり、エンディングを迎えます。

ツクツクボウシの鳴き声って、めちゃくちゃ音楽的ですよね。

前半部と中間部、終盤部と、きっちり分かれていて、それぞれのパートは、微妙にトーンがちがっていて、驚くほど、しっかりと構成されています。

ひとつの音楽としてとらえると、鳴き声の変化が、とてもリズミカルで、テンポよく、ノリもいいので、ものすごくかっこよく感じます。

鳴き声の変化についても、さらに、みていきましょう。

鳴き方の変化のパターンとは?

ツクツクボウシって、鳴き方は、その都度、変更されているのではなくて、ご存知のとおり、前述のながれで、ワンサイクルになっていて、一連の基本的なパターンになって、変化しているんですよ。

さまざまな鳴き方をしていて、一見複雑な鳴き声に、きこえるかもしれません。

でも実は、一続きのサイクルを、繰リ返しているだけなんです。

とても味わいある、そのメロディは、もともと持って生まれたもので、鳴き声のパターンは、遺伝子に組み込まれているものなんです。

後半からは、徐々にテンポが上がってきて、最後でも、鳴き方を変えていき、はやくなります。

ツクツクボウシの鳴き声は、前半部、中間部、終盤部をあわせた、全体を通して、ひとつの鳴き声の形態になっているんですよ。

そして、途中で鳴くのをやめることなんて、見たことがないです。

たいていは、そのパターンを最後まで歌い切って、やり切るのがほとんどなので、ものすごく不思議におもいます。

一連のパターンで鳴き声を変化させているは、なぜでしょうか?

なぜ鳴いているのか?

ツクツクボウシが鳴いている理由として、2つの場合があげられてます。

  • 一連パターンで普通に鳴いてる場合
  • 別のオスがいて「ジーーー…」と鳴いている場合

それぞれを、説明していきますね。

一連パターンで普通に鳴いてる場合

ツクツクボウシが鳴いているのは、メスへアピールをするため、といわれています。

鳴くことができるのは、腹弁をもつオスのみで、メスは鳴くことができません。腹弁をつかって、ツクツクボウシ独特のなき方で、メスを引き寄せようとしています。

ツクツクボウシの成虫の期間は、1週間から10日となっていて、その間に、パートナーを見つけ、交尾をして、子孫を残さないといけません。

夏は、セミの恋の季節で、もう懸命に、オスは、鳴き続けます。

種族保存のためには、メスの気を引くことが、一番大事ですので、一切、手を抜いていない感じです。そのみじかい期間の間、気力のこもった声で、求愛を叫んでいます。

特徴的な鳴き声をすることで、メスに見つけられやすくしている、ともいわれています。

「ジーーー…」と鳴いている場合

ツクツクボウシの別のオスが、近くにいて、そばで鳴き始めると、その声にあわせて、「ジーーー…」と鳴くことがあります。

その鳴き声の理由には、2つ諸説があるんですよ。

それは、

  • 呼応して鳴いている
  • 妨害するために鳴いている

それぞれ見ていきましょう

呼応して鳴いている

ほかのオスの鳴き声に、つられて鳴いているとも、呼応して鳴いているとも、いわれています。

1匹オスが鳴いていて、距離が近い場合、自分の声が押さえ込まれる、形になるので、いっしょに泣きたくても、正常には、鳴けない状態になってしまいます。

それで、「ジーーー…」という低い音で、合いの手を入れて、代用しているんだそうです。

それが、人間でいうところの、合唱のようにみえるんです。

カラオケで歌うように、高音と低音で、ハモっているようです。

リズムを合わせるように、「ジーーー…」となくことで、コーラスをしているようにも、聞こえます。

妨害するために鳴いている

合いの手をいれて鳴くことで、自分の鳴き声を、横から挟み込むことで、ほかのオスの鳴き声を妨害している、ライバルの邪魔をしている、といわれています。

近くで、オスの仲間が真剣に鳴き始めると、「ジーーー…」と鳴いて、合いの手を入れてきます。すると、リズムがとりずらくなるのか、とちってしまったり、拍子や流れがずれてしまったり、することもあるんですよ。

ほかのオスの元に、メスが寄っていくのを妨害したり、縄張り意識から、邪魔したり、しているのだそうです。

鳴き声によって、妨害や邪魔をしあっている、ともいわれています。

実際に聞いてみると、邪魔しているようにも、合唱して反応しあっているようにも、聞こえます。「両方の場合があるのでは?」と思ってしまいます。

で、次は、その特殊な鳴き声の、特徴について、追っていきましょう。

特殊な鳴き声の特徴とは?

ツクツクボウシの鳴き声って、ほかのセミとはちがっていて、本当、独特な特徴をもっていますよね。

その特徴ってのは、次の3つなんですよ。

個性的な鳴き方

ほかのセミとは、一線を画した、とってもユーモラスな、鳴き方になっています。

音楽的で、とっても情緒的。

なづけられた名前の由来が、その鳴き声から、なのは、とっても有名!

起承転結のある

起承転結がはっきりしていて、ストーリーや流れもあり、終わりが、はっきりと、わかる形になっている。

締めもしっかりとしていて、音を使い分けていて、抜群に、器用な鳴き声。

リズミカル

鳴き声が変化するのも、もちろんのこと、リズムにのったテンポが、つい聞きいってしまうほど、気持ちいい。

名前を漢字で書くと、「つくつく法師」となっていて、法師というだけに、お経のような、連続的なリズムを奏でている。

 


 
ツクツクボウシの鳴き声の、かっこいい独特の特徴について、話させていただきました。

共感してくださる方、いらっしゃればと思います^^

ツクツクボウシの鳴き声は、「夏がおわるよ」って教えてくれているとか、「秋がやってくるよ」と伝えてくれているんだって、いわれていますよね。

だんだんと、ツクツクボウシの鳴き声が目立ってくると、声が聞こえてきて、うれしい半面、夏休みもあともうちょっとで、終わってしまうんだなぁと、残念になってしまいます。

残りの夏や、今年最後の残暑を惜しみながら、ツクツクボウシの鳴き声に、聴き惚れて、聞き入って、楽しんですごしちゃいましょう。

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